○議長(中村紘和君) 1番、岡田耕一君。

○1番(岡田耕一君) 私からは、議案第5号豊田市都市計画条例についてお尋ねいたします。

 先程大村議員からも御質問がありましたので重複するところは結構でございますが、まず3条の組織についてであります。

 学識経験のある者8人、市議会の議員5人、関係行政機関の職員2人、県の職員2人、住民3人となっており、それぞれ人数以内で市長が任命することになっております。そこで、質問いたします。それぞれの人数の根拠についてお聞きしたいと思います。

 市民の声を取り入れるというお考えがあるのなら、住民3人以内というのは少なすぎるのではないでしょうか。また、住民枠も各種団体の肩書のある方ばかりではなく、公募などにより一般市民の声を反映させる審議会であるべきだと考えますが、いかがでしょうか。現在行われております県議会でも審議会の公募検討について前向きな御答弁がされております。神田知事も県民の意見を幅広く聞くには広聴機能をどうシステム化するかというふうに言われております。本市についてのお考えをお尋ねいたします。

 また、5人以内という議員枠も本当に必要なのかどうか、お聞きいたします。

 審議会等は行政機関執行のためのものであり、執行機関が意思決定し、執行するために必要な補助的事務を分担するものであります。議会は、本来の機能として執行機関、理事者に対して批判、監視、けん制すべき立場に置かれているものであり、執行機関と同じ行為をし、同じ立場に立つとすれば、本来の機能を放棄することになると思います。

 そこで、京都府綾部市では、平成10年9月1日より法令等の定めのあるものを除き都市計画審議会をはじめ67の審議会等への議員の参加が委員就任しないと伺っております。綾部市の場合は議会サイドからの申し入れで実現されたものですが、本市においてはどのようにお考えになるのか、理事者としてのお考えをお尋ねいたします。

 以上です。

○議長(中村紘和君) 愛知企画部長。

○企画部長(愛知 治君) 御質問にお答えをいたします。

 今回の都市計画審議会条例、ちょっと趣旨を申し上げておきたいと思いますが、これまでの都市計画決定というのは、国、県の方で最終的な御決定をいただくということであったわけでございますが、地方分権法等の制定もございまして、特に都市計画法の一部改正がなされ、いわゆる都市、市町村での決定ができるようになりました。このことはおおむね市町村が決めることは、しっかりした決め方をして実行していくということになりまして、市町村の自主性というものが当然問われるわけでございますから、そうした審議会として大事な審議会でございます。

 したがいまして、私どもの方は、市の審議会で決定をなさることが大変重要ということでございますので、それぞれかかる事案に対しまして、この地域性を生かし、専門的、かつ広域的な見解等の視点で御決定できる方をお願いをいたしたいという考え方でございます。

 したがいまして、また国の方からも御指導もございます。政令という形で、今、構成メンバーにつきましても御指導はございます。

 それから、私どもが県内で調べさせていただいた状況では、こうした構成のメンバーにつきまして、それぞれ市町村も大体この構成で人数を決めてやっていらっしゃるので、私どもはこの構成を十分専門的、あるいは積極的な御審議をいただける方としてこの人数等を定めてまいりました。

 ちなみにどんなことがかかるかということでございますが、例えばどういう自主性になるかということでございますけども、これは国県道を除きまして2車の道路なんかは市町村で決定ができると、こういうようなことがございますし、それから公園なんかは従来は4ヘクタールでございましたが、今回は10ヘクタールまで、大きなものまで決定ができる、あるいは区画整理事業でも面積が50ヘクタール以内のところまでは決定ができるというようなことで大変市民生活に重要なところでございますので、こうした決定をそれぞれの区分を持ちましてお願いをしてまいりたいというふうに考えております。この構成でぜひ御理解をいただくようにお願いをいたしたいと思います。

 以上、答弁とします。
○議長(中村紘和君) 他にございませんか。

 1番、岡田耕一君。

○1番(岡田耕一君) 私からは、議案第42号平成12年度豊田市一般会計予算の中の一部、それから議案第74号財産の取得についての2点について質問いたします。

 まず、議案第42号平成12年度豊田市一般会計予算のうち、8款5項11目の中央公園費についてお伺いいたします。

 平成13年6月の完成を目指しスタジアム建設も急ピッチで進んでおり、平成12年度は143億1,716万5,000円の新中央公園・豊田市スタジアム建設費が計上されております。本市は中核市となり、保健所業務をはじめとする2,700項目に及ぶ事務が県から移譲されるとともに、少子・高齢化問題等の財源も当然必要となります。そうしたこの時期に公債費比率が10パーセント以内だからといって一般会計の市債発行残高を896億円にしてまで単一事業に100億円を超える予算、一般会計に占める割合の実に11.27パーセントもの予算をつけているのは非常に突出している感じが思われますが、どのようにお考えになるか、お尋ねいたします。

 続きまして、10款3項中学校費のコンピュータ機器整備事業についてであります。

 社会のあらゆる分野でコンピュータの活用、インターネットの普及が急速に進んでいる今日、学習の一環として日ごろからパソコンに触れる機会を増やすことはとてもすばらしいことだと思います。本市では既に全中学校20校にコンピュータが導入され大変な成果を上げているとのことです。平成12年度はコンピュータ教室にある各42台の老朽更新、整備を進めていかれるとのことですが、教材備品整備費のコンピュータ教室備品1億2,000万円余で840台の費用を賄うということは1台あたり約14万円となります。ある程度のソフトを含めた最新のパソコンを購入しても現在10万円そこそこで購入できる時代にリース料で14万円、小中特殊学校を含めた5年間の概算事業費、リース料等ということで10億9,900万円余は年間にして約2億2,000万円、ちょっと高いと思いますが、いかがでしょうか。納入業者、機種選定のあり方や、購入だけではなく、なぜリースを選択したのか、また、5年間の概算事業費の内訳についてお聞かせください。

 これからの時代は、ハードはもちろん、ソフトがより一層重要になってまいります。ハード導入費用は控えながらも校内ランの早期導入や積極的にソフトの充実を図るべきだと思いますが、予算内に入っているかどうか、お尋ねいたします。

 続きまして、議案第74号について質問いたします。

 財産の取得として美術品10点、5億2,600万円余が計上されておりますが、これは財団法人高橋記念美術文化振興財団が既に購入されているものを市の財産として買い取るものです。これについて3項目質問いたします。

 まず1項目め、私の不勉強で大変恐縮なんですが、豊田市美術館の作品収集のコンセプトをまずお聞かせください。

 2項目めとしまして、今回取得されます10点の作品について、このコンセプトと本当に合っているのかどうか、この作品の説明を簡単にしていただき説明をよろしくお願いいたします。

 また、美術館構想ができたころの選定作品と今の選定にずれが生じていないのか、お伺いいたします。

 3項目めとして、今後の美術品購入の全体構想と、一体いつまで定期的な美術品購入を続けるのか、お尋ねいたします。

 4項目目は、高橋記念美術振興財団の今後のあり方についてであります。収集作品が少ない時は、コンセプトにあったすばらしい美術品が出てきた時にベストのタイミングで購入できる財団方式はいい方式であったと思いますが、基金があるからといってあれが欲しい、これがお値打ちだと際限なく美術品を購入するのは、考えものだと思います。すばらしい美術品を鑑賞する事は日々の生活に潤いや安らぎを与えてくれるのも事実であり一概に否定する訳ではありませんが、現在のような経済状況の中、約20億という多額な豊田市美術品購入基金を借り受け、美術品取得を定期的に続ける財団方式はそろそろ考え直す時期に来ているのではないでしょうか。今後の高橋記念美術振興財団のあり方、方向性についてお答えください。

 以上、よろしくお願いいたします。

○議長(中村紘和君) 杉山中央公園推進室長。

○中央公園推進室長(杉山 功君) 私からは、議案第42号の中央公園費についてお答えをいたします。

 (仮)新中央公園・豊田市スタジアム建設事業として平成10年度から13年度の4か年にわたる継続費321億円を設定し、その財源につきましても、国県支出金22億5,000万円、地方債44億3,330万円、基金130億円を充当し、一般財源にかかる負担を軽減してまいりました。平成12年度歳出143億5,991万2,000円の財源につきましても、国県支出金3億4,840万円、地方債27億1,920万円、特定財源といたしまして基金50億円とし、一般財源からの充当は62億9,231万2,000円であり、計画的な予算執行に努めております。

 以上、御答弁とさせていただきます。

○議長(中村紘和君) 岡田管理部長。

○管理部長(岡田文雄君) 岡田議員の御質問に御答弁申し上げます。

 12年度予算の10款3項2目の教育振興費の中の345ページでございますけれども、コンピュータ教室備品でございます。御答弁申し上げます。

 リース料が高いというようなお話がございましたので若干説明させていただきますと、今回は生徒用として導入するものでございます。主としてのコンピュータ、そのほかに附属機器といたしまして基本装置の無停電電源装置とか、パブ、これは周辺機器と接続制御装置でございます。そのほか付属機器といたしまして、プリンター、オーバーヘッドカメラ、投映機でございますね、そのほかビデオデッキ、ビデオプロジェクター、それのスクリーン、デジタルカメラ、イメージスキャナー、光磁気デスク、ソフトウエア等々でございます。

 当然導入に際しましては、指名競争入札で行いますので安く入ると考えております。

 
○議長(中村紘和君) 寺美術館長。

○美術館長(寺 光彦君) 岡田議員の御質問にお答えいたします。

 まず、第1点目の豊田市美術館の作品収集のコンセプトでございますが、豊田市美術館は開館の構想の段階からこの豊田市独自といいますか、特色ある美術館づくりということで取り組んできたものですが、先程外山議員のところでも申し上げましたが、現代の日本及び世界の作品をということで取り組んでおります。最も美術館でこの豊田市という特色のためにではどういう作品になるかというところになるわけですが、これが他の美術館と幾らか特色をつけているのがデザインでございます。特に本市は工業、産業の都市という性格もあります。そういう観点からデザインの側面、特に今回の作品の中にもそれらに関連するものを収集しているわけでございます。また、地域のこの作家の発掘という観点もございますので、地域の言ってみれば作家に照準を合わせた作品収集という面もこのコンセプトの中に位置づけております。

 それから、1項、2項、少し関連して御説明することになりますが、この今回の10点の作品につきましては、これまでそうした豊田市が目指す収集方針に従いまして集めてきました主要な作品と特に関連のあるものが、例えばバゼリッツの作品であるとか、あるいはA.R.ペンクの作品もそうでございます。それからブリンキー・パレルモの「無題」という作品ですが、これも言ってみればドイツのボイスの作品に影響を受けた作家たちですし、また同時に、直接ボイスに教わってきたというような関係の作家の作品であります。今回の中にはデザインとしてはマッキントッシュの作品であるとか、あるいはアルベルト・ブッリの作品、これらは特に注目しなければならないんですが、豊田市においてはこれまでもこれらの作家のものを集めてまいりましたが、1人の作家の作品を幾つか集めることによってテーマ展示もできますし、それから作品の収集の意図もきちっと位置づけることができると。特に今回、マッキントッシュ、それからペーター・ベーレンスなどの展覧会もやって開催してまいりましたが、これらは言ってみればこの工業デザインのいわば100年前に既にドイツでその人々の満足度をかなえるためにこうしたところで活動されたデザイナーであったということを見ていただくために開催した展覧会でもあったわけですが、そういう意味でこの10点の作品はこれまでの蓄えてきたその収集作品らと非常に関連が深いものであるということが申し上げられるかと思います。

 次に、3項目めの今後の美術購入の全体構想と、いつまでこれが続けられるかというような趣旨の御質問かと思うんですが、美術館というのは、先程ちょっと触れさせていただきましたが、購入をやめれば、私どもは美術館は血液を持つことができない、言ってみれば死に体になるというように思っています。したがって、そのときの経済的な状況や、あるいは財政の状況といった外的な状況に合わせてそれらの規模が変わることになろうかと思うんですが、美術館は展示と収集はこれは一体のものであるというふうに考えておりますし、特に今、収集しているものは、私どもの世代だけではなくて、次の世代にこれは受け継いでいくべきものでもあるというようなことから、収集というのは、ある意味では規模の軽重ではなくて、我々はいつまでも努力を惜しんではならないものであるというような認識に立って取り組んでおります。

 以上で失礼します。