平成13年12月定例会 討論   議事録

○議長(光岡保之) 1番、岡田耕一議員。


○1番(岡田耕一) 私は、議案第 122号豊田市の議会の議員及び長の選挙における自動車の使用及びポスターの作成の公営に関する条例の一部を改正する条例について反対の立場から討論いたします。

 この条例は、公職選挙法第 141条第8項及び第 143条第15項の規定に基づき、市の議会の議員及び長の選挙における法第 141条第1項の自動車の使用及び法第 143条第1項第5号のポスターの作成の公営に関し必要な事項を定めるもので、私もこの条例の重要性は十分認識しております。特に市政に対して高い志を持っていながら、資金力のないことが障害になり、立候補をちゅうちょする可能性のある新人候補者にとってこれほどありがたい条例はございません。そうした候補者が立候補を断念しないで済むことは、市民にとっても非常に有益なことと認識しております。私自身も二度の統一地方選挙、一度の補欠選挙と3回もこの条例のお世話になっています。しかしながら、長引く不況の影響による消費の低迷、会社の倒産やリストラなど雇用不安のある現状や、本定例会でも議論されています職員の皆さんに対する人事院勧告による職員給与、期末手当の支給額の引き下げなどを考えますと、公職選挙法施行令の一部改正に準じているからと言っても、選挙に立候補する候補者だけが優遇されていいとはとても思えません。だからといってどのぐらいの金額が適正かということは私には判断できませんが、市民感情から言っても快く思わないことは確かです。

 では、個人個人でそれぞれの限度額いっぱい使わなければいいのか、そういう話でもございません。平成11年4月の議員選挙状況を見ますと、自動車借り上げで44名中32名が限度額いっぱいで公費負担をしています。同様に、運転手雇用では40名中38名、ポスター作成では45名中18名が限度額で公費負担されております。こうして考えますと、限度額が上がればそのまま公費負担もスライドしてしまう可能性もあります。前回の事例を本条例の金額改正に当てはめて計算しますと、運転手雇用の分では 5,600円掛ける38名で21万 2,800円の負担増、ポスター作成では 4,278円掛ける18名で7万 7,004円の負担増となります。私自身も限度額の公費負担をしていただいた者の1人として今までのことを顧みるとともに、次回の立候補される皆さんに対しましても、これからの経済状況等を考慮し、条例を利用されることをお願いし、反対討論といたします。

 次に、議案第 133号平成13年度豊田市一般会計補正予算に反対の立場から討論いたします。

 歳出8款5項9目のうち、総合駅エリア施設整備費1億 295万円についてであります。まず反対理由を述べる前に、私の本会議での議案質疑及び委員会での質疑に対する答弁をまとめてみます。1、エスカレーター設置にあたり、身障協会、買物客、地元商店街等の市民からの要望ではない。2、車いすの方や目の不自由な方への新たな対応はしない。3、エスカレーター設置予定場所の現在の通行量さえ調査していない。4、完成後の想定通行量は1日約 1,700人。5、歩行者の国道 155号線の歩道から緑陰歩道側へ誘導するためのエスカレーター設置である。6、国、県からの補助金に至っては、もらえるとしても50万円から 150万円くらいで時間がかかるため申請していないと答弁されておられます。

 緊急活性化計画の一つとして出てきたということですが、果たしてエスカレーターを新設して中心市街地は活性化されるのでしょうか。国道 155号の歩道に沿って営業されている店舗への影響はないのでしょうか。そして、1日想定通行者約 1,700人の通行時間帯を朝6時から夜8時までとして考えますと、1時間あたりの通行数 121名、1分間に2人となります。たった2人のために1億円をかけるのでしょうか。ハンディーのある方に対しての対応というわけではありません。本当にこれがやるべき事業なのか、国、県からの補助申請をせずに1円の補助金ももらわずして急がなければならない事業なのか、本当に大いに疑問が残ります。

 しかしながら、この事業費に対して実は私も最後の最後まで賛否を悩んでおりました。本当に市民が求めるのであれば賛成すべきではないかと。そして、日中及び夜間も含め合計三度現地を見てまいりました。中心市街地で事業されている方、住んでおられる方も含め多くの方にも御意見を伺いました。どの方も1億円かけて実施する事業ではない、中心市街地の活性化にはつながらない、エスカレーターよりもスケボー少年への対応や放置自転車を何とかしてほしいという声が寄せられました。また、ペデストリアンデッキの構造上の問題でもある死角部分をなくし開放的にしてほしいという意見も寄せられました。議会答弁でもありましたように、市民はエスカレーター設置など求めていません。それよりもこれらのことについてしっかり検討していただき、市民の求める事業を推進していただくことを希望し、必要の感じられない総合駅エリア施設整備費を含む議案第 133号平成13年度豊田市一般会計補正予算に対する反対討論といたします。

 次に、請願受理番号第4号放課後児童健全育成事業の充実を求める請願書に対しまして賛成の立場から討論させていただきます。

 この事業につきましては、女性の社会進出、子どもの生活環境の変化等によりますます重要性が認識されております。本市におきましても国庫補助の対象になっていない少人数であっても放課後児童クラブが開設されたり、余裕があれば高学年保育も一部実施されるなど大いに評価できる内容となっております。さらには、現在は52校中開設校が24校と年々充実が図られており、市当局の御努力には本当に感謝申し上げるところでございます。

 また、9月議会での私の一般質問で空き教室がない場合にはプレハブ等の設置を考えてもいいのではないかという質問に対し、前向きな答弁はいただけなかったものの、本定例会では「敷地内に余裕がある場合はプレハブ等の専用施設の利用も考える」との答弁もあり、多くの市民の皆さんも本当に喜んでおられると思います。関係各位との調整をしながら、こうした市の御努力は誰もが認めるところでございますが、まだまだ市民が求めるレベルにないことも事実であります。

 請願内容にありますように、未開設校の保護者からの強い要望や、さらなる充実を求める市民の声は多くの議員の皆さんも認識されていることと思います。事実先程の思政クラブ議員団を代表して討論されました花井議員のお話をまとめてみますと、我々と全く変わりのないことがわかります。子どもたちの放課後を考える皆さんが大変お忙しい中、署名を集められた思い、署名されました 379名の方々の願い、そして、潜在的な市民ニーズを十分考慮いただき、こうしたことを再認識し、豊田市に住んで本当によかったと多くの市民の方が思い、豊田市民であることを誇りに思える事業推進をしていただけるようこの請願に多くの議員の皆さんが賛同していただき、採択されることを心から祈念いたしまして、請願受理番号第4号放課後児童健全育成事業の充実を求める請願書に対しまして賛成の討論といたします。

 以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。

○議長(光岡保之) 以上で討論を終わります。


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