太田市の行政改革について

 

太田市では、企画部行政改革推進課が所管として推進している。

 

1、経過

昭和60年度には、自治省の指針により太田市行政改革推進本部を設置し、太田市行政改革大綱を策定。

昭和63年度まで経費節減、OA化の推進、組織機構の見直し等を実施。市民サービスを低下させることなく可能なものから逐次実施し、市行政全般にわたる改革を実施してきた。
 平成4年度には、財務会計オンラインのレベルアップ及び財務帳票類の様式改正を実施し財務会計事務処理の迅速化、効率化等の改善を図った。
 平成5年度には、事務専決規程の見直し及び押印の見直し等を行ない事務の効率化、市民サービスの向上等に努めてきた。

 

2、検討項目

(1) 事務事業の整理合理化等

 行政の責任領域を改めて見直し、行政関与の必要性、受益と公平確保、行政効率、効果等を十分吟味して一層の事務事業の整理合理化を図る。

・行政評価システムの有効活用。

・職員提案制度の充実。

・類似協議会の統合、負担金の合理化。

(2)規制緩和の推進

 地方分権の推進に伴い、権限移譲等により独自事務が拡大されたこともあり、許認可等の事務処理にあたっては、市民サービスの向上を念頭に、行政事務の簡素化、規制の緩和等その見直しに努める。

・各種申請手続きの在り方を見直し、簡素化。

・許認可等の事務手続きについて、簡略化や処理日数の短縮等。

(3)民間委託等の推進

 行政運営の効率化、市民サービスの向上等を図るため、事務事業については、積極的かつ計画的に民間委託等を推進する。

・民間に委託することが合理的な事務事業は、積極的に委託等を推進することにより、市民サービスの維持向上。

    新たな雇用の創出や地域経済活性化の側面からもNPO法人等積極的に支援するとともに委託を推進。

 

(4)補助金等の整理合理化

・平成7年度以降、補助金等検討委員会により、補助金等の整理合理化をおこなってき。今後も行政の責任分野、経費負担の在り方、行政効果等を精査し、要綱等における交付目的等の明確化、交付基準の適正化を図り、補助金の安易な支出を抑制する。

・新設の補助金等を設置する場合、終期をあらかじめ設定し、補助金の固定化及び既得権化を抑制する

 

3、経費全般についての見直し

経費全般について徹底的な見直しを行うとともに、自主財源の確保に努力し、自主的かつ計画的に財政構造の改善に努め、財政の健全化を図る。

・市税の収納率向上対策の強化を図る。

・遊休資産等の活用及び処分の促進を図る。

・経常経費の削減及び抑制を図る。

 

4、公共施設の有効活用

市民の生活様式への変化に伴い、公共施設整備に対する要望等も多種多様化。これらの要望に応えるため、既存会館等の公共施設の有効活用を図るとともに広域的利用等を踏まえ、多角的に検討。

 新設については、当該施設の機能、役割、運営方法、利用見込等を検討してその重点化を図り、広域的な観点から必要に応じ調整を図る。

・公共施設の広域的利用を検討する。

・管理運営の民間等への委託推進と施設の効果的活用を図る。

 

5、豊田市の行政改革に生かす

太田市においても市長さん、企画部行政改革推進課の下、行政改革を積極的に推進されておられるが、特に太田市で特筆すべきことは、20階以上の新庁舎建設予定を市長さんのリーダーシップで見直しさせた点であろう。

計画が進んでいても市民にとってこの政策決定が本当に最善なのかどうかを一度立ち止まり、再検討する勇気を持つかどうかが、真の行政改革が実行できるかどうかではないかと感じた。