政務調査費 視察  報告書       市民クラブ    岡田 耕一

全国若手市議会議員の会  第9回総会/研修会

平成1379日(月)〜10日(火)

会場:春日井市、多治見市他


初日

1、         総会

2、         研修@ 活動事例紹介

@水問題について                山形県鶴岡市議 草島 進一

 出羽三山の豊かな地下水に恵まれた庄内地方南部地域で月山(がっさん)ダムから受水する広域水道事業が強行されようとしている。おいしい水が飲みたいと、計画見直しを求める住民運動を進めている。

A西胆振情報化政策研究会について        北海道伊達市議 広田 智朗

 北海道は14の支庁に行政単位が分けられ、その1つである室蘭市、苫小牧市を中心とした胆振支庁の西側地域が西胆振(にしいぶり)。

 地域における産業振興・雇用創出のため、情報化を推進し、広域的・先駆的でかつ息の長い様々な取組みをするためにコンピューターやインターネットに関心をもった地元商工業者らが中心になって作られた任意団体が西胆振情報化政策研究会。

 活動としては、地域情報化を推進するための啓発活動や情報関連の公的助成金申請の支援等を行い、今後は、NPO法人化をめざしている。

B漫画「加治隆介の議」テレビドラマ化を実現する会について    愛知県稲沢市議 野々部尚昭

小説や映画、ドラマなどに登場する政治家は、たいがい悪役であり、政治家に良い印象を持っている方は少ないように感じる。これは、これまで政治家自身が、自らの度重なるスキャンダル等でイメージを損ねてきたことが原因であろう。
 「政治家は皆悪人だ」「何を言っても信用できない」「誰がやっても同じだ」と報じられるので、自然と政治に背を向けてしまうという一般の方の声をよく耳にする。政治家がある種の権力を持つ以上、批判の対象となることはやむを得ないことで、むしろ健全なことだが、批判一辺倒あるいは必要以上の揶揄が、政治的な無関心を呼び、肝心な問題が伝えられないとしたら、非常に残念なことである。

弘兼憲史さんの漫画「加治隆介の議」では、なかなか主人公になり得なかった国会議員をヒーローと呼ぶにふさわしい国会議員として描かれている。多くの国会議員が理想と現実のギャップで苦悩するなか、架空の政治家・加治隆介は強い信念で理想を貫き通している。主張の賛否はともかくその姿勢は、たいへん共感が持てるものである。そこで、会として、「加治隆介の議」のドラマ化を実現し、より多くの国民に政治に目を向けてもらえるよう働きかけたい。

 Cネットを使った献金、会費徴収について     和歌山市議   山下 大輔

  ネットを使った献金、会費徴収システムが民間企業で開発されている。企業献金等が、許されない今日、一人一人の市民が小口の献金で資金的に政治家を支えていく1つの形として評価できるのではないか。問題としては、地方議員は、毎月システム管理費として数千円以上の費用を負担することは現実的に無理である。

3、        研修A 田中康夫 長野県知事 講演会

   テーマ:傍観者では何も変わらない 

脱ダムの話、ガラス張りの行政運営どちらもあたりまえのように聞こえる。しかし、これまでの行政があまりにあたりまえのことができていなかったのではないだろうか。特に、ダム建設に代表されるが公共事業は国の補助金があって成り立つものである。雇用の問題も絡んでくるが、本当に何のためにその事業が行われようとしているのか再考する必要があるだろう。目的な何だったのかと。








パネルディスカッション

テーマ:傍観者では何も変わらない
〜市民が変える、地方からかえる〜
 各パネリスト、立場も違えば、考えも違う。しかし、皆、思いは同じである。住民の幸福をどのように追及するかと言うことである。地域地域によって問題意識も違うと思うが、私は、豊田市民にとって快適な豊田市作りを考えなければならない。






2日目

4、         研修B 講義

   首都機能移転と東濃研究学園都市

  東京の一極集中が問題となり首都機能移転が検討されている。しかし、この景気の停滞もあってか盛り上がりに欠けているのも事実である。この問題は、移転候補地に現在住んでいる住民にとってどうかというより、日本にとってどうなのかという国益そのものである。都知事がどうの、県知事がどうのとお互いの主張ばかりするのではなく、第三者が、政治力、経済力に関係なく移転先を決定してくれることを切に願う。個人的には、東京都からの首都機能移転は絶対すべきであると考えるが、この地方には来て欲しくないというのが本音である。

  ちなみに、費用対効果は下記の通り

地域

効果

費用

効果と費用の差

岐阜・愛知




99,531億円

46,586億円

5兆2,945億円

栃木・福島

47,853億円

5兆1,696億円

三重・畿央

48,176億円

5兆1,355億円


5、          
研修C 視察

核融合科学研究所

東濃研究学園都市の1つの施設として核融合科学研究所がある。核融合科学研究所は核融合プラズマの研究を行うことを目的に平成元年に創立された全国の大学共同利用の研究所で、核融合は、太陽等輝いている星のエネルギー源であり、プラズマは、宇宙を構成しているもっとも一般的な物質の状態である。この宇宙に広く存在するプラズマと核融合を地上で研究しているのが核融合科学研究所。

目標として50年以内に実用化。ウランは一切使わないし、すぐ停められるので事故があっても最小限の被害ですむ。と言われたが、専門知識がない私にはよくわからなかったが、本当に危険度が少なく、実現できるのであれば、資源を持たない日本としてはこんなにすばらしいシステムはないのではないか。この研究に批判的なご意見もぜひ聞いてみたいが。




6、             研修D 視察

   たじみ創造館とオリベストリート


 美濃焼の伝統文化を21世紀の町づくりに活かそうと、古田織部の精神を啓発し、美濃焼の一大商業地域でもあった多治見市本町筋をオリベストリートと名づけた。また、このエリアに歴史と時代を両立させる新しい街づくりの商業モニュメントをつくろうと国の「中心市街地活性化法」に基づき「地域振興整備公団」による「たじみ創造館」が、完成。              
 完成以来、長引く不況の影響等で当初予定の業態別のテナント誘致が思うように進まず、全館満室に至らずオープンし、今日に至っている。多治見市議の山本勝敏さん曰く「失敗例をしっかり見ていってください」と。
こうした景気の影響だけでなく、国や地方自治体が、まちづくり、まちおこしで成功したという事例は最近聞きませんね。豊田市でも3セクを含め、商行為には市は極力関与すべきでないと言うのが私の持論だ。



ちなみに約9億円の建設費のうち市は1円の負担もなかったとのこと。しかし、現在市はテナントとして入居し、年間1000万円単位のテナント料を支払っているとのこと。